交換グレードを振り返る
約35年ほど前にエクシブホテル第一号として開業したエクシブ鳥羽本館。そこから数えると現在に至るまでリゾートトラストが開業したホテルの数はベイコート倶楽部も合わせると29となります。
このペースは約1年に1つ新規ホテルを開業しているペースになりますので、この35年でいかにリゾートトラストがマーケットを拡大していったのかが新規ホテルの開業数を見ればよくわかるのです。1999年開業のエクシブ白浜アネックス後、リゾートトラストは約4年ほど新規ホテルを開業していない時期がありますが、これは横浜ベイコート倶楽部開業後、次の新規開業は2024年の高山という事になるので、これだけ新規ホテル開業の時期があくのはリゾートトラストにとっては2回目となります。
元々このエクシブという会員制ホテルはスタンダード、ラージ、スイートと呼ばれる3つのグレードから始まり、約20年ほど前に開業したエクシブ蓼科よりスーパースイートグレードが加わり4つのグレードへと変わったのですが、2008年に開業した東京ベイコート倶楽部までは交換グレードはとてもシンプルな物でした。
東京ベイコート倶楽部開業後の2年後にリゾートトラストはエクシブ箱根離宮を開業する事により、従来のスタンダード、ラージ、スイート、スーパースイートからCBタイプ、ECタイプなどと呼ばれる新しい交換グレードを採用する事になります。
ここから一気にリゾートトラストホテルの交換グレードは複雑化するのですが、皆さんはどのくらい理解されているのでしょうか。
念のために、交換グレード表を添付しておきますので、ご関心ある方はご参考ください。
各会員権の交換グレード表は
こちら
エクシブ箱根離宮の新しく採用されたグレードから約10年、場所はエクシブより、グレードはベイコートよりというどちらとも取れるような新グレードホテルを飛騨高山に開業する訳ですが、今日は、サンクチュアリーコート高山が開業する事により、既存の会員権に及ぼすだろう影響を考えてみたと思います。
サンクチュアリーコート高山以降、新グレードが今後採用されないと仮定すると、スタンダード会員権、CBタイプ会員権、ラージ会員権、ベイスイート会員権は高山以降に開業されるホテルではこの4つの会員権はクラブスイートと呼ばれるお部屋を利用する事になります。
となると将来的おそらく30年ぐらいのスパンで考えると一番お得な会員権となるのはスタンダード会員権かと思いますが、やっかいなのが、これが仲介相場に影響を与えるのは遠い将来かと思います。そのため、将来的にはスタンダード会員権相場があがるかもしれませんが、論理的によくなる会員権と多くの方が今欲しいと思う会員権は異なるので、それは10年後、20年後の話になるかと思います。
ではECタイプ会員権、スイート会員権、ラグジュアリー会員権はどうなるのかと考えた場合、いままでのベイコート倶楽部と同様にラグジュアリーグレードとの交換利用という事になるので、特段良くなるもならないし、悪くもならないという事になります。
一つだけ挙げるとすれば、エクシブ鳥羽別邸、エクシブ湯河原離宮とECタイプが存在しなかったために、今後ECタイプは出来ないのではないだろうか。と心配をしていたEC会員権オーナーはこの心配に終止符を打つのです。
今後、この新グレードが永続的に続くと仮定した場合ですが、CBタイプを今後も使わなくてはならないという心配から解放されるのです。ひょっとするとECタイプはこれらを心配していた検討者の受け皿になり得るのではないでしょうか。
一方、SEタイプ、Sタイプ、ロイヤルスイートと呼ばれる会員権に関しての影響は軽微かと思いますが、SタイプとSEタイプとの違いは箱根、有馬、鳥羽、湯河原の4施設だけだったとなる可能性が高いため、例えば、強羅や熱海伊豆山などに新規施設がサンクチュアリーコートとして開業した場合は、これからリゾートトラスト会員権を検討しようという方にとっては、SにするかSEにするかで悩む方は少なくなるのかもしれません。
それは箱根離宮や湯河原離宮などでは異なるお部屋になるかもしれませんが、これらの場所に新規施設を開業した頃にはこの2つの会員権ではまったく同じ部屋を交換利用出来る事になります。つまり箱根、湯河原の両離宮も現在のようなポジションでいられるかどうかはわからないからです。
今、思えば、25年前、繁忙期の人気施設は初島と蓼科だった。箱根離宮や湯河原離宮もいつかはそうなるのでしょうか。
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